2015年コンサート、涙アト三宅さんソロの魅力

 前の記事にNOIZへのパッションをぶつけてみたところ好きなものについて文章を書く楽しさに気づき、他にも語りたいことが大量に出てきました。ということでこの記事では今日お誕生日を迎える三宅さんに関する話をします。

 そして前回の記事への反応やスターをくださった方々、本当にありがとうございます!小躍りして喜んでます。

 

 

 ここから書いていくのは、2015年コンサート中盤「涙のアトが消える頃」での三宅さんのパフォーマンス、具体的には1番Aメロ「なんて 淡く懐かしい あの日の思い出 にっこり頷いた君を 今でも忘れられない」を歌っているときの三宅さんの表情が大好き、という話です。

 三宅さんがこのソロを歌っている間、約10秒に渡ってカメラの切り替え一切なしで彼がアップで抜かれつづけている*1んですが、私はこの10秒間がたまらなく好きです。いや〜〜最高の10秒間だ。

 

 

 まずこの曲の根底にある「悲しみ」や「未練」といった感情に対して表情や動きで行われる表現がピッッタリはまっていることに、見るたびに感動します。

 この10秒の中でも私が特に素晴らしいと思っているのが目線の動きで、歌詞の中に描かれる、意識が過去の思い出に向いてからそれを忘れられない現在に戻るという動きを目線で表現しきっているところが大大大好きです。具体的に言うと「なんて淡く懐かしい」で一度椅子の方を見据えたあと「あの日の思い出」で「あの日」を思い出すように少しだけ目線を上にあげて、「にっこり頷いた君を」でもういない君を記憶の中に探すように視線を動かし、「今でも忘れられない」で誰もいない椅子を切なげに眺めるというこの一連の動き…神の御業や…

 またこのソロの間、三宅さんは円形に並んだ6人の中心に置かれた椅子を見つめながら歌っているんですが、この10秒の間でまばたきを一度もしていないところも好き、というか感嘆するポイントです。技法が演技のそれじゃん…まあまばたきしない表現はこのシーンだけではなく他のシーンでも他のメンバーでも、意識的にか無意識のうちにかわかりませんけど結構使われてて、例えばこの三宅さんの10秒の直前にある森田さんのソロでも(歌っている最中は)森田さんはまばたきをしていません。ただこういうシリアスな失恋を歌う曲の表現としてはうつむいて目を閉じるとか*2色々ある中で、ここでは三宅さんがまばたきもせず視線をさまよわせることを選択した、というところがとても好きなんです。まばたきしていないことで、もうかつてのように目の前の椅子には座っていない彼女の姿を頭の中で必死に追いかけている感じや、目を閉じたら涙がこぼれ落ちそうな心情を表現しているように見えて…本当に素晴らしい、このシーンにはまった表現だと思ってます。そして最後に顔を傾けて眉をクッと上げるのがまた涙をこらえているようにも見えてたまらない…

 

 

 そしてこのシーンは三宅さんのお顔の美しさを堪能できる10秒間であるとも思っています。

 特に三宅さんの瞳の美しさが最高に際立ってると思っているんですが、スポットライトが真上から当たっていて瞳に直接光が当たっていないおかげで瞳の輪郭やハイライトがぼやけて涙で潤んでいるように(私には)見えて、ここから歌詞に描かれている切なさがひしひしと伝わってくるところが好きです…また三宅さんの目に映っている光が会場全体のペンラによる光?の他は中央の椅子に当てられたライトだけなので、ここでも彼女への未練や後悔、彼女が頭の中を未だにいっぱいにしていることが感じられて、瞳の中までアイドルやな…と私はこれを見るたび感嘆しきっています。

 また彫りの深さゆえに*3、ソロの後半で顔を傾け顔のほぼ全体に直上からのライトが当たる向きになっても目元には光が当たらず、どこか影を感じる表情になっているところもまた大好きです。直上からのライトが三宅さんの顔のつくりを浮かび上がらせ、美しさを引き立てているところも最高…

 そして顔を上げた一瞬だけシルエットが浮かび上がるまつげの長さと量!!美しい人だあ…という感想しかもう出てこない…最後傾けた首を元に戻すとき、右目のまつげに一瞬光が強く当たる角度になって、少しだけ眉頭を上げて下がり眉のようになっている表情と合わせてものすごく儚げな一瞬が生まれている、このシーンはもうそのままCMかなんかに使えるレベルの美しさだと思ってます。あとこのシーン、眉が上がっているのに目は少し細められていて、泣きそうなのにそれをこらえているような心情をここから感じています。切なさの表現がすごい。

 あと余談ですが私は三宅さんの眉毛が大好きです。つり眉でありたれ眉であり太眉であるみたいな、矛盾する概念を兼ね備えた不思議かつ魅力的な眉の形、そしてアニメーションのキャラクターのような可動域の広さが三宅さんのアイドルとしての天真爛漫さと意志の強さを象徴するようで、すごく「らしい」眉だな〜といつも思ってます。つり眉とたれ眉を兼ね備えてるというところは今語ってる10秒間からも感じてて、「なんて 淡く」あたりではアオリでも俯瞰でもない水平な顔の角度と少し寄せられた眉根によってつり眉に近い形に見えているのですが、そこから顔を上げていって「にっこり頷いた」あたりでは上を見ながら今度は眉根を持ち上げるように切なげな表情をしていることでたれ眉に近いように見えるという…変幻自在の眉をお持ちだと思っています。眉ってそれ単独で顔の表情や印象をかなり決定づけるものなので、眉の角度が少し違って見えるだけで表現の幅が一気に広がるように感じます。ほんの少しの動きで大きく印象が変わる三宅さんの眉毛が、私は大好きです。

 

 

 さらにこれだけ完璧に美しい10秒間を、MVなどではない、やり直しのきかない生のコンサートで、しかもグループの20周年記念コンサートのオーラス、デビューした記念日でビデオ撮りの入っている回といういっちばん大事なところでバッチリ繰り出してきたという事実には、もうアイドルとしてなんて素晴らしい方なんだと唸ることしかできないです。そしてスタッフの方々がこの10秒間を余すところなく完璧な画角でカメラにおさめ、映像にこのアングルを採用してくださったことにもまた感謝しかない…

 話は少し変わりますが、2017年のThe Onesコンサートの映像には三宅さんが長野さんにキスするシーンが収められています。この場面の裏話として、長野さんが今年1月のバズリズムで「健が『映ってなかった』って言ってもう一回(キス)してきた」というエピソードを語っていて、三宅さんも「残したいから」とコメントされていましたが、この三宅さんの行動に至ったであろう「残すことが大事」という考え方は本当に大事だよなあと私も思っています。映像や音楽媒体といったメディアに残るから、後世に誰が見ても確かにあった事実として存在できることになるんだと思っていて、この10秒間だって映像に収められ、BDが保つ限り永遠に残るものになったからこそ私がその存在を認識して今こういう文章を書けているわけで…要するに、様々な因子が最高にかみ合った結果この映像が私の手元にあるという事実にマジ感謝、そして三宅さんの行動が私の大切だと思う考えに合致していたことに多大な嬉しさとありがたさを感じている、という話です。

 ただまあだから何でもかんでもバンバン映像化して形に残してくれということではなくて、例えば今年のOMSを見に行ったあと映像化してくれ…と思う一方で「幻のように消えさる」ものだからこそいいのかもしれない…という気持ちも湧いたので、一概にこうだ!!と言えるものでもないよなあとは思っています。ただこの三宅さんの10秒間については、映像として私がこれを見ることができているということに感謝と喜びしかないということを言いたい!!こんなに心を動かされる瞬間を見られて本当に本当に嬉しいです。

 

 

 

 この記事を書くために三宅さんの10秒間を見返すほどにそれまで気づいていなかった魅力に新しく気づき、それを細かく文章にするためにもう一度映像を見てさらに書きたいことが増え…という幸せ地獄みたいな状態に途中から陥ってました。楽しかった〜〜

 

 40歳のお誕生日、おめでとうございます。一介のファンに過ぎませんが、これからも健康にご活躍されることを、心から祈っています。

*1:マルチアングルでない映像でここまで顔が長く抜かれ続けるのは、V6の映像では珍しい気がします

*2:あくまでセンスのない素人が考えた例です

*3:岡田さんの顔の濃さ、彫りの深さに隠れていますが、三宅さんも相当彫りの深い方だと私は思ってます