「Full Circle」ってなに……?

 呆然としています。

 V6のコンサート配信見てたら突然始まった、全然知らんハイパースタイリッシュ曲、あれ何……?わかんない……私の知らないV6がいた……三宅さんよりこっちの方がはるかにクリビツ仰天イタオドロなんですけど……?
 見返す前に第一印象を記録しておこうと思って自分のおぼろげな記憶を辿ってみたんですけど、
・かっこいい
・めっちゃ踊り難しそう
・WAになった
・6人って言ってた
・サビ入りで坂イノがWセンター張ってた(?)
 曲が始まった瞬間記憶容量が0.1kBぐらいになっちゃってこれしか覚えてなかった……終わってる記憶力……
 とりあえずこれからアーカイブを見てちゃんとした感想を吐き出します。このままじゃ寝れない。


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 見ました。坂イノがWセンターだったの、これじゃないわ……「It's my life」ですね。坂イノへの興奮のあまり記憶の混濁が発生していた……


 まずタイトルに沸いてしまいました。「Full Circle」、歌詞から察すると欠けのない円であり一周して元に戻ることも意味してる、というダブルミーニングだと思っていいんですかね?いいんですよね!?これもう「WAになっておどろう」かつ「時間は大きな円環を描く僕を抱いて」(「羽根 〜BEGINNING〜」より)への盛大なオマージュじゃないですか……最近情緒の安定性が終わってて深夜に「羽根 〜BEGINNING〜」流しながら泣いてる人間なのでもう……25年という長い年月を一つの円環として雨に打たれて陽に灼かれながら歩んできた6人の足跡に想いを馳せてしまいますね……この曲ではV6自身が欠けることのない円であると同時にそんなV6も時間という大きな円環の中を歩んでいるんだってこと……?すごい……ウロボロスじゃん……何言ってんだ私……?


 そして曲調!全然ハートフルさがない!!良いぞ!!!
 別にそれがないのがいつでも良いって言ってる訳じゃなくて!最近のV6楽曲のキーワードの一つに「ハートフル」があると思ってるんですけど、25周年曲1発目*1にこのハピネス感ほぼ0のダウナーな曲調をブチ込んできたのがまさしく「時代を一周して戻ってくる」って感じで最高ですわって話です!!「Orange」もそうですけど、V6って周年曲でたまにハピネスとはかけ離れた曲を投入してくるとこありますよね……困りますねこういうことは……どんどんおやんなさいと言いたい。
 ちょっとうがった見方になっちゃうかもしれないんですけど、私はこの曲「It's my life」の両A面かカップリングなんだろうな〜と思ってて*2。この状況がなくてコンサート配信もなかったら、「Full Circle」は去年の「All for you」的なファンのみぞ知るところで公開される曲になってたかもなと思うんですけど、この配信によって最近のV6のパブリックイメージと離れたこの曲がチケットを買ってた全てのファンに大公開されたんだと思うとも〜ニコニコしちゃいますね。自分らのファン以外の人が大勢見てたってお構いなしなところマジで大人気ない、最高。


 歌詞については言葉をそのまんま受け取ることが大事なタイプの歌詞かな〜と思ったので全体については何も語らん……というか言葉をまっすぐ噛みしめるぜってスタンスで行こうと思ったんですけど、いっこだけ特筆したいのは「流行って廃って歴史はまた繰り返してくよと」ですね。ここがあまりにもグサっときてしまった……あるコンテンツに対して流行り廃りがやってくるのはもう現代社会の摂理みたいなものだと思うんですけど、アイドルはコンテンツの中身が人間のキャラクターである*3以上、流行り廃りが単に「商品に飽きる」を超えて「その人のキャラクターに世間が飽きる」という残酷な意味を持つことがあるよなあと思っていて、そのアイドル、それも私の大好きなアイドル(しかもトニセン)が「流行り廃り」を歌うことにグオオ……となったよという話です……
 V6ってそもそも最近「社会」とか「世間」に対する冷めた視線を歌詞の中で歌うことがあんまりなくて、あったとしても曲の主人公である「語り手」が疲れた社会人等としての視点でそれを言ってるっていう、メタ的な意味での壁を1枚隔てた状態でそういう言葉が歌詞にのってたように思ってるんですが、このフレーズに関しては歌のテーマがV6そのものなので「壁」を感じなくて、それだけによりグサっと刺さるものがありますね……そういう流行り廃りを長い時間の中でたくさん見てきただろうけど、アイドルであることを続けてきた彼らの強さを感じるし、今私たちを楽しませる仕事に就いててくれてありがとうって思うし、でもそういう気持ちで世間の軽薄さへの感情を麻痺させたくはないし、ただまあ彼らはたぶんそういう葛藤とかもうとっくの昔から感じつくしてるんだろうって思うし……すいません全然まとまんなかった、とにかくこの一節がだいぶ私に深く刺さったんです。


 そしてまたダンスもね、V6のダンスは「良い」って知ってますけど改めて新曲を見せられるとほんとにこの人たち年齢を言い訳にする気がないんだなって思っちゃうな……
 私のめっちゃ好きなところが「寝ても覚めても四六時「中」」です。ここはモーションが全員バッチリリズムにハマってて見ててチョ〜気持ちいいんだ……「SPARK」とかもそうですけど、全員よく見るとかなり違う動きしてるんだけど動きのタイミングがドンピシャで拍にハマってるから見てて気持ちいいっていう、ここ数年のV6で見られるようになったこういう瞬間をバッチリ捉えられるとめちゃめちゃ笑顔になってしまいます。
 そしてこれは余談というか、コンサートの始まりからもう分かってたことですが、坂本さんのお膝がしっかり良くなってるみたいで良かった、ほんとに良かったです。改めて、踊ることをやめないでいてくれてありがとうございますって言いたい……


 歌声に関してはカミセンのラップとかトニカミパート分けの妙とかここの長野さんの声がいいとか色々あるんですけど、最後の「I'm gonna be alright」を書きたい!!私坂イノコンビは2人ともメインボーカルでありながらハマる表現の方向性がちょっと違うなあと思ってて、坂本さんは感情の放出のやり方をコントロールした表現が似合う、あんまり顔を歪めずに歌い上げるイメージがある(例: way of lifeCメロ、GOLD2番のソロ等)一方で、井ノ原さんは激情とも言えるような感情を思いっきり放出するタイプの表現が似合う(例: セクバニコン「明日の傘」、fAKE大サビ直前等)*4ように感じてるんです。で、この曲の最後の「I'm gonna be alright」2回繰り返しでもどっちが上手いとかじゃなくその違いが出てて、かつ最後の装飾しまくった「I'm gonna be alright」を振るなら確かに井ノ原さんだよね……!とめっちゃ頷きました。井ノ原さんってフォーク要素があってアコギが似合う曲をよくソロでやってるからあんま普段意識しないけど、こういうソウルフルな歌い方が似合うなあと思ってて、ここでもそれが大発揮されてて嬉しい限りです。


 最後にこれは単純に自分の「癖」にきたってところなんですけど、1番サビ終わりに岡田さんの「I'm gonna be alright」で岡田さんを坂イノが挟む絵面で「イイ……!!」ってなりました。将軍を参謀2人が支えるみたいな画面の強さ、素晴らしいですね。










 これで寝れる……
 そして言ってもどうにもならないのはわかってるんですが、可及的速やかに音源を出してほしい……お金を払わせてほしいっていうのはもちろんそうだけど、「Full Circle」の音源が欲しいんです……でもエイベックスさんにも色々な事情がもちろんあると思うので、1ファンはのんびり構えて待ってます……
 私はこれで寝ます!おやすみなさい!!

*1:「周年」っぽさが出てる曲としては1発目って意味です

*2:可能性は低いかもですけどこれ独立したシングルとかアルバムリード曲とかだったら最高すぎて爆笑しちゃいますね

*3:人間そのものではなく、あけすけな言い方をすれば「アイドル」として適するよう商品化されたキャラクターだと思ってます。ちょっと嫌な言い方をしましたけど、私はこれは必ずしも悪いことではないと思ってます

*4:まあだからこそAnswerの坂本さんとか刹那的Nightの井ノ原さんみたいなギャップある表現が最高になるのですが